2008年4月10日木曜日

バンテン:タンゲランの家禽市場の状況を伝える記事

Bulu dan Kotoran Unggas Bertebaran ke Mana-mana (Kompas 4/8)
↑家禽市場の写真があります。

タンゲランは、インドネシアで最も鳥インフルエンザの感染が多い地域である。これは、大きな脅威が目の前にあるというのに、政府や住民の大部分が、あまり注意をしていないことの表れである。

タンゲラン市のカラワチ区にあるGerendeng鳥市場では、ニワトリの羽毛が目の前を舞っている。Imam Bonjol通りにあるこの市場では、ニワトリやその他の種類家禽類が毎日行き来している。

このような光景は、毎日、夜明けから昼まで見ることができる。店主達は、何百もの、食肉用ニワトリ、地鶏、鴨、観賞用のニワトリが入ったカゴが、Imam Bonjol通りからSari Asih病院の向かい道端に並んでいる。

この場所は、もちろんニワトリとその他の家禽類の商売の場所である。朝の5時からタンゲランの外の商人が家禽類を運び込んでくる。買い手の多くは、伝統的市場のニワトリの販売人である。

このような状況は、鳥インフルエンザ抑制にためのどこの機関からも批判を受けることもなく、何年も続けられている。動物や人間の医療関係の専門家が、鳥インフルエンザに感染した家禽類は人間に感染させると推測しているというのに。

タンゲラン市及びタンゲラン地域では、2005年から2008年まで鳥インフルエンザによる死者のニュースが絶えないが、経済活動には影響が無い。家禽類の商売は変わらず続いている。

混沌

Imam Bonjol通りの混雑した交通は、このような普通でなく、あってはならない光景に対して住民も政府も目をつぶっているいるようである。

市場の中はどうであろうか。伝統的市場を訪れてみるとよい。何十もの生きたニワトリ、アヒル、鴨の店が果物や野菜、惣菜を売る店と混在している。

このような状態は、タンゲラン市のAnyar市場、Lama市場、更にはGerendeng市場などで見ることができる。タンゲラン地区の他の市場も同じようなものである。

家禽類を売る者は、客が選び安いように、店の前に鳥の入ったカゴを並べている。商売が成立した後、商人は、ニワトリをこの場でさばき、羽毛をむしる。これらの店はだいたい8メートル四方の多機能を持っているのである。

生きた家禽がいるこの場所は、屠殺場であり、羽毛を剥ぎ、内臓を取り除く場であり、さらには支払の場でもある。販売人はニワトリの汚物を店の横を流れる溝や近くのゴミ捨て場に捨てている。これらの溝はすべてが流れているわけではない。

「ここでは、ニワトリは毎日入れ替わっており、アヒルも3日とたたずに売れていく。だから私は、Gerendeng市場で毎日ニワトリを買っている。」とAnyer市場のニワトリ販売人であるMukrim(35)は月曜日の午後に語っている。

彼は、彼が買った鳥がどこから来ているのか知らない。「ジャワからだと聞いているよ。時々タンゲラン地区のものもあると聞いているが。」と語った。

鳥インフルエンザが怖くないのかと聞くと、「いや、怖くないよ。私は小学校を卒業してから、2人の子供を持つようになるまでずっと、ニワトリを売っているからね。このとおり健康さ。もし死ぬのなら、それもしかたない」と答えた。

むきだしの手で、彼女はニワトリを掴み、すでに殺されたニワトリを洗っている。その後彼女は、すぐにそのニワトリをさばき、毛をむしった場所の桶で顔を洗ってみせた。

Mukrim婦人とHajah Murayahは、Gerendengのニワトリ商人たちが鳥インフルエンザに感染することはあり得ないと信じて疑わない。「ここは、よく消毒散布も行われているし、見てごらんよ、清潔だよ」と語った。

理解の無さ

しかしながら、これらのニワトリ販売人達は、実際鳥インフルエンザや感染について、よく理解していない。ヒトが感染すると、何が起こるかもよく解っていない。

「ここでは、まだ一度も説明がなされていない。私も鳥インフルエンザは本当は何かってことを知りたいわ」とAnyar市場のニワトリ販売人のSaepudinは話した。

この理解の無さからくる注意の無さが、鳥インフルエンザを危険なものにする。インドネシア政府によれば、129人のインドネシア人が鳥インフルエンザに感染し、105人が死亡しているのである。

さらに詳細には、感染患者のうち32人はタンゲラン市とタンゲラン地区の住民である。タンゲランの住民の死亡率は96%に達している。感染による死亡は2005年から2008年の初めまで起きている。ニワトリや鳥インフルエンザに感染するとされるブタなどの大量死は起きていない。

鳥インフルエンザ感染者数や死亡率の高さにより、政府はタンゲランを2007年から鳥インフルエンザ制圧モデル地区にした。

440億ルピアのこのプロジェウトは米国、シンガポールとインドネシアが共同で行うものである。鳥インフルエンザの対策は患者のための隔離病棟を作ることだけではない。民衆の目を覚まさせ、鳥インフルエンザの危険が彼らにとって重要なことで、生きた家禽類との付き合い方により注意するようにしなければならない。

*タンゲランに限ったことではなく、インドネシア全土で同じような状況が見られます。

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