インドネシアにおける、2005年以降に確認された、鳥インフルエンザ感染ケース129件を、地域別に分類したのが、下の図である。WHOの発表からは、地域が不明なものが3件あった。先の記事では、感染ケースの発表タイミングの問題を書いたが、この図を見ると、インドネシアにおける、感染者数そのものが、果たして信頼できる数値なのかという疑問が生じる。
グラフ中で、突出しているJabotabek*1とは、ジャカルタ特別州と、西ジャワ州のブカシ市、ボゴール市、デポック市、バンテン州のタンゲラン市の4つの都市、西ジャワ州のブカシ地区、ボゴール地区、バンテン州のタンゲラン地区の3つの地区から構成される、ジャカルタを中心とした首都圏のことである。
この地区の人口は約25百万人で、確かに全国で最も人口が集中している地域であるが、それにしても、この地域に、何故これだけ感染者が集中しているのか。その中でもタンゲランは22名と人口に比しても非常に高い割合なのは何故なのか。
よく言われるように、この地域は、ユニセフをはじめとした国際機関のプログラムにより、発見率が高いためなのか。それとも、断続的なトリ-ヒト感染が本当に広まりつつあるのか、今後の動きを見極める必要があると考えている。
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2 件のコメント:
毎日新しい情報をありがとうございます。インドネシアがウィルスを提供しないのを不思議に思っていましたが、シティ大臣の素晴らしさを知ることができ、その理由がよくわかりました。自分の置かれた環境や、視野というか、見る角度によってものが違って見えるのですね。毎日真摯な気持ちで拝読しています。お体にお気をつけてくださいますように。
コメントいただき、ありがとうございます。
シティ大臣のとっている姿勢は、国民から受け入れられているようですが、WHOや欧米との確執を深めてもおり、結果として国内外に、国内状況の正確な情報が伝わらなくなるのでは(情報が隠されるのでは)という不安があります。
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