WHOの記事を全部読んでいくと、過去に一件ずつ見たときとは違った点で見ることができる。
その中で感じたことの一つは、本当にヒトーヒト感染が起きていないと言えるのであろうか、という疑問である。
過去の記事を見ていくと、同一家族内での感染が複数見られる。これが、家禽類を同一感染源とするものなのか、あるいは、家族内での感染が起きたのかは、2006年5月に、北スマトラ、カロで起きた集団感染を除けば、公式には確定されていない。以下に「感染者データに隠された真実-1」に挙げたデータから、同一家族内の感染を抜き出してみた。
① 姉と弟、同一時期に感染
8 2005/10/28 died F 19 Tangerang,Banten
9 2005/10/25 ---- M 08 Tangerang,Banten
② 姉と弟、同一時期に感染
18 2006/01/14 died F 13
19 2006/01/17 died M 04
③ 北スマトラ、カロのケース(集団感染のうち、一部でヒト-ヒト感染が起きたとされる)
35 2006/05/09 died M 15 Karo,North Sumatra
36 2006/05/12 died M 17 Karo,North Sumatra
37 2006/05/10 died F 28 Karo,North Sumatra
38 2006/05/14 died F 01 Karo,North Sumatra
39 2006/05/14 ---- M 25 Karo,North Sumatra
40 2006/05/13 died M 10 Karo,North Sumatra
42 2006/05/22 died M 32 Karo,North Sumatra
公式には、鳥インフルエンザの感染を確認されていないが、35の男性が死亡する前に、その母親(37)が死亡しており、これに引き続いて、同居の家族、親類が感染したというものである。
④ 兄と妹、同一時期に感染
44 2006/05/23 died F 10 Bandung,West Java
45 2006/05/23 died M 18 Bandung,West Java
⑤ 姉と弟、同一時期に感染
66 2006/09/18 died M 11 East Java
69 2006/09/25 ---- F 21 East Java
⑥ 父親と息子、同一時期に感染
76 2007/01/11 died F 37 Tangerang,Banten
79 2007/01/12 died M 18 Tangerang,Banten
⑦ 母親と娘、同一時期に感染
126 2008/01/26 ---- F 38 West Jakarta
127 2008/01/23 ---- F 15 West Jakarta
■真実はどこに?
さらに、WHOの記事を読むと、サンプル採取が困難であったり、サンプルの検査からは鳥インフルエンザの感染は確認されなかった、としているケースであるが、同時期に家族等が死亡しているケースが複数見られる。
① インドネシア初の感染ケース→本人の死亡前に2人の子供が死亡
1 2005/07/12 died M 38 Tangerang,Banten
② 本人の死亡前に2人の兄弟が死亡
12 2005/11/16 ---- M 16 West Java
③ 兄弟がほぼ同時期に死亡
29 2006/03/01 died F 12 Boyolali Central Java
④ 兄弟がほぼ同時期に死亡
50 2006/06/01 died F 07 Tangerang,Banten
⑤ 従兄弟がほぼ同時期に死亡
57 2006/08/09 ---- M 17 Garut,West Java
⑥ 兄弟がほぼ同時期に死亡
68 2006/09/28 died M 20 Bandung,West Java
⑦ 娘がほぼ同時期に死亡
103 2007/08/12 died F 29 Bali
これらは、すべて、WHOの記事の内容から、拾ったものである。これらが、本当に鳥インフルエンザ感染でなかったと言えるのだろうか?
いくらインドネシアと言えども、周囲で次々と違う病気で、同一時期に家族が死亡するということが、そんなに起こることなのか?
129件の感染例の周囲だけでも、これだけ不明な死亡が見られるとすると、それ以外では、本当のところ、いったいどうなっているのだろうか?
(関連記事)
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