2008年5月5日月曜日

SARSが流行した時、そして今

新型インフルエンザ・ウォッチング日記
2003年にSARSが流行した時に、外務省の医務官として、北京にご勤務されていた先生が書かれているブログで、今回のアンケートに関して、とりあげていただいた。

国や大使館に対応を求めるのではなく、民間が自ら考え、動くべきという意見には、私企業に身をおく人間としても、同感である。これは、我々自身の安全の問題なのだから。

先日紹介した、独立行政法人 労働者健康福祉機構 海外勤務健康管理センターの海外進出企業の新型インフルエンザ対策ページの冒頭に、「海外在住日本人の特殊性」として、新型インフルエンザ対策をたてる際に注意しておかなければならないことが書かれている。

アンケートで回答いただいた、皆様のご意見を読んでいて、改めて認識が必要と思い、以下に転載させていただいた。

【海外在住日本人の特殊性】
過去の流行をみれば明らかなように、パンデミーがおこったら世界中が流行に巻き込まれます。日本にいても、これから逃れることはできません。しかし、海外に在住する日本人は、多少特殊な状況におかれます。

1. 新型インフルエンザの流行は、海外で始まる可能性が高い。滞在地域によっては、流行の初期から危険にさらされる可能性がある。

2. 流行拡大時には各地で人や物の移動制限が行われると予想される。いざとなったら撤退しようと思いつつ、結果的に逃げ遅れる事態もおこりえる。

3. 現地で感染・発病した場合、発展途上国では日本と同水準の医療が望めないかもしれない。先進国であっても、よい医療を受けるには制度や言葉の壁が立ちはだかる。

4. 地域によっては、流行時に社会的混乱(暴動や略奪など)が発生する可能性もある。状況によっては、こういった混乱に関連したトラブルに巻き込まれるおそれもある。

重要な点は、残留か撤退かを早期に決断することです。場合によっては、やや特殊な対応が必要かもしれません。

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